原典の磯部版「遥友」を収録 グリーアルバム

 昨年9月にカワイ出版より「グリークラブアルバムCLASSIC」が出版されました。これは、これまであったグリークラブアルバム3冊の中から選りすぐった33曲を1冊にまとめたものです。今回、「遥かな友に」で、磯部俶先生の原典が収録されました。
 この編集に川元啓司先輩(S56卒)よりお声掛けいただき、関わらせていただきました。編集は、まず編者3人により3冊から残す曲を選ぶところから始まり、CLASSICに残す33曲を選びました。今回、編集にあたって目指したのは「極力原典にあたる」ということでした。やはり作品の正しい姿を後世に遺したいという思いです。
 中でも最も気になっていたのが、「遥かな友に」でした。この曲は原典が明確であるのに、作曲者の了承なく編曲された楽譜がグリークラブアルバムに掲載されていました。これをやはり原典に戻したいということで諸先輩にお話を伺い、今回はB-dur版を収録させていただきました。
 元々世に出たのはA-dur版ではあるのですが、津久井で最初に歌ったのはB-durで、TOPの音が高かったためA-durにした、というお話を澤登典夫先輩(S27卒)よりいただき、また後年磯部先生ご本人がB-durで演奏されたということを須賀敬一先生(S30卒)より伺い、磯部先生の本来の意図はB-durであったかと推察したためです。本書は全国書店、カワイ出版のホームページなどで購入可能です。手に取っていただければ幸いです。
山脇卓也(H10卒)