磯部俶先生(1917~98)にゆかりのある合唱団が一堂に会する新春ファミリーコンサート&パーティー(いそべとし男声合唱団主催)が2月11日、東京都江東区の森下文化センターで開かれた。35回目の今回は11団体、約160人が出席し、歌と懇談で互いに刺激を受けながら交流を深めた。
各団体は磯部先生の作品を中心に得意の曲を披露した。ワセグリ関係では、いそべ男声合唱団が「いろり」「もうすぐ春」(磯部俶曲)を須賀敬一さん(S30卒)の指揮で抒情たっぷりに歌い上げた。稲門グリークラブ・シニア会は「芭蕉布」「津軽のふるさと」を耕納邦雄さん(S37卒)の指揮で演奏した。
今回の目玉は何といっても、磯部先生の生誕100年を記念した新曲の披露だった。昨年の道志川合唱祭で作られた「静かな人」(西脇久夫作曲)、「おいでよここへ」(磯部周平作曲)の2曲を、いずれも作曲者による指揮で演奏した。西脇さん(S33卒)の曲は磯部先生をイメージした曲想で、磯部周平さんの曲は父への感謝を込めて、「遥かな友に」のメロディーをピアノパートにしのばせた。 参加者は磯部先生への想いと、これからも磯部音楽を歌い続けようとの心意気を共有した。最後は全員が輪になって「遥かな友に」を須賀さんの指揮で歌って閉会した。
河合隆一(S30卒、いそべ男声合唱団)