早慶 8年ぶりジョイント~合同演奏会 1年生20人がデビュー

 

 早稲田大学グリークラブと慶應義塾ワグネル・ソサィエティー男声合唱団は10月7日、「早慶合同演奏会」を東京・晴海の第一生命ホールで開いた。両校による演奏会は2010年6月の第26回早慶交歓演奏会以来、8年ぶり。早稲田は1年生20人がデビューし、12月28日(金)の第66回定期演奏会(すみだトリフォニーホール)に向けて弾みをつけた。 合同演奏会は早稲田が70人、慶應が49人オンステ。早稲田の1年生はユニホームの白ジャケットが間に合わず、黒服で出演した。エール交歓の後、慶應が12月の定演で演奏する男声合唱組曲「柳河風俗詩」、早稲田は6月の東西四大学合唱演奏会で演奏した男声合唱曲「岬の墓」を披露。合同演奏は全員が黒服に着替えて「シーラカンス日和」を歌った。 早慶の演奏会は1960年に「早慶交歓演奏会」として始まり、2年おきに関西で開催する東西四連の直前に開催。四連を聴きに行けないファンへのお披露目の場になっていたが、10年を最後に途絶えていた。今回は両校が意気投合して実現した「1回きりの演奏会」。聴衆からは「恒例の演奏会として復活させてほしい」との声が聞かれた。

早稲田のステージ「岬の墓」
早慶合同で「シーラカンス日和」を演奏

10月7日、紺碧の空の下、早慶合同演奏会を開催しました。慶應とは前々から「一緒に演奏会をやりたいね」という話をしていて、昨年8月から話し合いを始めました。双方多忙のため、クリスマスイブに共演した帝国ホテルの近くで話し合いをしたのも良い思い出です。しかし、ホールはどうするか、どういう演奏会にするのか、合同は何をやるか、などなど、議論は難航を極めました。 特に合同曲は「演奏会の構想には入らなかったが、互いにいい刺激を与えられる曲」というコンセプトで選曲を進めましたが、なかなか決まらず確定したのは今年の4月23日。「シーラカンス日和」とともに候補に残った曲は「青いメッセージ」で、これはこれで面白かったかもしれません。 夏合宿前から音取りを開始し、「炎える母」など定演の練習と並行して、それぞれのステージの練習を組んでいましたが、台風で合同練が1回減り、さらにあたふた。当日も発声なしでステリハという強行軍となりましたが、何とか乗り越え、本番にこぎつけました。特別演奏会といえども、盟友との本番に気合は十分。初めてオンステした1年生とともに真剣勝負ができたと思います。 さて、この演奏会が受け継がれるかどうかは後輩次第です。一OBとしてその日を心待ちにしています。        学生指揮者    田中 渉(4年)