片貝昭史さんに博士学位~超高圧電力ケーブルの研究に光

片貝昭史さん(S56卒、住友電気工業フェロー)が2月25日、母校から博士(工学)学位を授与されました。

片貝昭史さん(S56卒)

早稲田大学大学院理工学研究科の修士課程を修了して1983年に日立電線に入社以来、ジェイ・パワーシステムズ、住友電工と所属会社名は変わったものの、一貫して超高圧電力ケーブルの開発に従事しました。このたびの学位授与は、その37年の長きにわたった研究開発の集大成といえるものです。
博士論文の題目は「架橋ポリエチレン絶縁超高圧電力ケーブルの開発」。その研究成果は、北海道ー本州間の直流ケーブルや、英国ーベルギー間の世界最高電圧の直流ケーブルに使われています。
去る3月26日の卒業式に併せて早稲田アリーナで予定されていた学位授与式は、折悪しくコロナ禍で中止となり、学位記は宅配便で自宅に届けられるという、何とも残念な展開でした。
そして夏には、現役時代の夏合宿でお世話になった群馬県北軽井沢の石田観光農園で同期会が予定されていて、そこで同期からの祝福を受けるはずだったのですが、それもあえなく中止となりました。
大学側の次善の対応として、9月卒業式(9月20日)に学位受領者も呼ばれることになっていましたが、結局、当日はWEBによる式典となり、実際に大学に呼ばれたのは卒業生総代など、ごく一部の人のみになってしまいました。
意気消沈していたところ、急きょ大学から9月21日(月・祝)に式帽、式服が貸し出されることになり、博士の正装での記念撮影という念願が、ようやく叶ったのでした。
当日はご家族のみならず、同期の川窪洋さん(S56卒)が早稲田の杜に駆けつけ、大隈講堂や大隈銅像前などでの記念撮影に協力してくれました。
学生時代から面倒見が良く、物事に徹底して取り組む姿勢が印象的だった片貝さん。そして彼を支えてきた素晴らしいご家族に、あらためて大きな拍手を送りたいと思います。
佐々木豊(S59卒)