早慶交歓演奏会、12年ぶりに復活~ワセグリの1年生がデビュー

第27回早慶交歓演奏会が9月24日、江戸川区総合文化センター大ホールで開催されました。12年ぶりに復活した演奏会で、早慶両団とも1~4年生のフルメンバーで新曲を披露し、12月の定期演奏会に向けて弾みをつけました。

早慶交歓演奏会が開かれた江戸川区総合文化センター

早稲田大学グリークラブは「男声合唱のための『おらしょ』カクレキリシタン3つの歌」(千原英喜作曲)を、学生指揮者の今井啓誓さん(4年)の指揮で演奏。日本のカクレキリシタンの伝承歌と中世・ルネサンス期のキリスト教聖歌を素材にした和と洋の音楽が織りなす幻想的な曲を、50人弱のメンバーが力強く重厚なハーモニーで歌い上げました。アンコールは十八番の「斎太郎節」で、演奏が終わらないうちに会場から大きな拍手が起こりました。ワセグリにとって、この演奏会が1年生部員のステージデビューとなりました。

続いて慶應義塾ワグネル・ソサィエティー男声合唱団が、男声合唱組曲「真夜中」(木下牧子作曲)を歌いました。いずれの曲も、早慶それぞれの定期演奏会で再び歌う予定です。

早慶合同ステージは、男声合唱組曲「五つのラメント」(広瀬量平作曲)を村田雅之氏の指揮で演奏しました。総勢100人近いメンバーが草野心平の詩の巨大な時空と世界観を壮大なスケールで表現し、最後は圧倒的なff(フォルテシモ)で締めくくりました。

そして早慶両団のステージストーム。「紺碧の空」「若き血」などの歌合戦を繰り広げた後、最後はワセグリで生まれた名曲「遙かな友に」を全員で歌って閉幕しました。

かつて早慶交歓演奏会は2年おきに、東西四大学合唱演奏会が関西で開催される年に開催されていましたが、2010年の第26回演奏会を最後に中断していました。その後、18年に「早慶合同演奏会」が開かれましたが、今回「第27回」と銘打つことで、演奏会の復活・継承の思いを込めました。両団とも従来のように四連の演奏曲を歌うのではなく、オール新曲でそろえるなど、早慶演奏会の新しいカタチを模索したといえそうです。