OBメンバーズ、最後のコンサート~圧倒的演奏で23年の活動に終止符

早稲田大学グリークラブOBメンバーズ(OBM)が12月24日、最後のコンサートをティアラこうとう大ホールで開催しました。実力派ぞろいの40人余りのメンバーが圧倒的なスケールで3ステージを歌い上げ、23年間の活動に終止符を打ちました。

第3ステージのクリスマス・キャロル名曲集

「Waseda Univ.GleeClub OB Members 2023 THE FINAL」と題した演奏会は当初、2020年11月に予定していましたが、コロナ禍のために延期され、4年越しで開催にこぎ着けました。今年4月から40回近い練習をして歌い込み、完成度を高めてきました。

第1ステージはシューベルト男声合唱曲集を、笹原優樹さん(S59卒)の指揮、上杉奈央子さんのピアノで演奏。1曲目の「酒宴の歌」から井上靖夫さん(S56卒)、三浦信さん(H06卒)がワイングラスを掲げながら見事な独唱を披露して、会場から大きな拍手が起こりました。続いて「愛の心」「自然における神」「ゴンドラを漕ぐ人」「小さな村」の4曲を、抑制とメリハリの利いた端正なハーモニーで歌い上げ、会場を「シューベルティアーデ」(シューベルトの音楽仲間の集い)の雰囲気に包みました。

第1ステージのシューベルト男声合唱曲集

第2ステージは、男声合唱とピアノのための「祈りの虹」(新実徳英作曲)。佐久間宰士さん(S63卒)の指揮、前田勝則氏のピアノで、広島への原爆投下に対する怒りと鎮魂の思いが込められた難曲を、怒涛のff、厳粛なppと歌い分けながら、「祈りの心」と平和へのメッセージを鮮やかに表現しました。作曲者の新実先生も来場されて、演奏後には客席から両手の親指を立てて称賛していました。

第2ステージの「祈りの虹」

第3ステージはクリスマス・キャロル名曲集。山本正洋さん(S57卒)の指揮、上杉奈央子さんのピアノ、石川了さん(S61卒)の司会で、にぎやかに開幕。最初に「もろ人こぞりて」「きよしこの夜」「はじめのノエル」を歌い、OBM創立のきっかけとなった1999年のシンガポール演奏旅行を企画した木村寛之さん(S53卒)が当時の思い出話を披露しました。

さらにソプラノの山本恵子さんが加わって、田中達也氏の委嘱編曲による「赤鼻のトナカイ」「クリスマス・メドレー」(もみの木~ジングルベル~ホワイト・クリスマス~おめでとうクリスマス)を歌い、「O Holy Night」で締めくくりました。

山本恵子さんの独唱も加わって、委嘱編曲のクリスマス・メドレーを初演しました

 

フィナーレは「遙かな友に」

このあと3人の指揮者がそれぞれアンコール曲を披露し、最後はワセグリで生まれた名曲「遙かな友に」を、新井康之さん(S61卒)の指揮、中川暁登さん(H27卒)のソロで演奏。会場から名残を惜しむ拍手が響く中、閉幕しました。