お江戸コラリアーず演奏会~オール邦人作品を情感豊かに

合唱団お江戸コラリアーずが8月3日、第23回演奏会を東京・新小岩の江戸川区総合文化センター大ホールで開催しました。山脇卓也さん(H10卒)と村田雅之さんの指揮で、約70人のメンバーがオール邦人作品のプログラムを情感豊かに歌い上げました。ワセグリのOB・現役も多数出演し、素晴らしい歌声を聴かせてくれました。

江戸川区総合文化センター

村田さん指揮の男声合唱組曲「若しもかの星に」(多田武彦作曲)で開幕し、見事なソリストの歌声とともに、重厚な“タダタケトーン”を聴かせてくれました。

続いて山脇さんの指揮、松元博志さんのピアノで、男声合唱組曲「終わりのない歌」(上田真樹作曲、ワセグリ2011年委嘱作品)。銀色夏生の詩によるほろ苦い恋情を鮮やかに表現しました。

江戸川区総合文化センターの大ホール

休憩を挟んで第3ステージは、男声合唱組曲 「わきめもふらず。ジグザグに。」(信長貴富作曲)。村田さんの指揮、松元さんのピアノで、酔っ払いの千鳥足や哀歓から、酒と生への讃歌に昇華させました。

第23回演奏会のフライヤー

最終ステージは「ハレー彗星独白」(鈴木輝昭作曲、ワセグリ1997年委嘱)。委嘱初演時に学生指揮者だった山脇さんの指揮、初演と同じ鈴木あずささんのピアノで演奏しました。大岡信の詩の原始的な魂の叫び、太古から未来へと時空を貫く宇宙的なファンタジーを、圧倒的なスケールで歌い上げました。

演奏後のトークで、山脇さんは「この歌は私にとって特別な存在。97年の初演の翌98年にお江戸コラリアーずが誕生しました。いつか、この歌を歌えるようになりたいと、合唱団の目標としてこの歌があったのは幸せなことでした」と語りました。

会場では作曲者の鈴木、信長両氏が紹介され、大きな拍手とガッツポーズで演奏を称えました。アンコールは山脇さん指揮で「いのち」(鈴木輝昭作曲)、村田さん指揮で「新しい時代に」(信長貴富作曲)を歌い、大きな拍手に包まれながら閉幕しました。