「ラトビア音楽の夕べ vol.2」が8月10日、タワーホール船堀小ホールで開催されました。全国からメンバーを公募して結成された合唱団「クラーサス(Krāsas=「色」の複数形)」がデビューし、ラトビア在住の合唱指揮者、山﨑志野さんの指揮で48人のメンバーが、歌によって苦難の時代を乗り越えた同国の合唱曲を高らかに歌い上げました。
昨年5月に続いて開催された演奏会は今回、「RĪTAUSMA(夜明け)」をテーマに、近現代のラトビアの合唱曲を中心に構成されました。
最初に登場した合唱団ガイスマは、佐藤拓さん(H15卒)の指揮、坂本雅子さん(声楽家)のピアノで、2023年に出演した5年に1度の「歌と踊りの祭典」で歌った歌を中心に演奏しました。25人のメンバーがハンドベルやフルートの伴奏を付けた「旗の歌」や「朝と夕べの歌」のほか、「バロンス」「太陽、稲妻、ダウガワ」を歌い、ソプラノとテノールの独唱の入った「心の歌」で締めくくりました。
続いて、ラトビアの弦楽器「クアクレ」奏者の溝口明子さん、ヴァイオリンの秦進一さんによる音楽ユニット「ウズマニーブ」が、ラトビアの民謡やダンスの曲を演奏しました。
最後に登場した合唱団クラーサスは、すべてアカペラで「夏の夕べ」「夜に」「真夏の歌」「月のヴォカリーゼ」「眠れ、眠れ」「あなたの音」の6曲を、見事な独唱を入れ、多彩な発声を駆使しながら歌いました。演奏会を企画した佐藤さんは「合唱団クラーサスは今後も継続して公募でメンバーを集め、また新しいラトビア音楽を紹介していきたい」と話しました。
3団体の合同演奏は山﨑さんの指揮で「木々」を合唱。アンコールに「暗い森、緑の草原」を歌い手が客席に分け入って歌うシアターピース形式で演奏し、大きな拍手を受けながら閉幕しました。