〈青春というのは、ひまで、ときに死ぬほど退屈で、しかもエネルギッシュで、こまったことにそのエネルギーを智恵が支配していない〉
▼司馬遼太郎の小説「坂の上の雲」で、後に日本海軍参謀になる秋山真之は、幼馴染みの正岡子規と東京で下宿生活を始め、寄席に行ったり、江の島を目指して徒歩の無銭旅行をしたりして、青春を謳歌します。〈まことに小さな国が、開化期をむかえようとしている〉という書き出しで始まるこの小説は、明治という日本の青年期を描いたものといえるかもしれません。
▼ワセグリに在籍した人なら誰にも「なぜ、あんなバカなことを」「よくやったものだ」と苦笑しながら振り返る思い出が必ずあるはずです。OB六連で稲門グリークラブが歌った「東京だよ おっかさん」でも、各曲に自身の思い出を重ねた人もいたことでしょう。
▼でも青春は若者だけの特権ではありません。いくつになっても、夢やチャレンジ精神、好きな事がある人は生き生きしています。「人生百年時代」「生涯現役」と言うは易く行うは難しですが、まずは自分なりのワクワクを発見してみるのもいいかもしれません。