現役六連 「思い出の歌」を情感豊かに

第74回東京六大学合唱連盟定期演奏会が5月4日、東京・後楽園の文京シビックホール大ホールで開催されました。早稲田大学グリークラブは「おもいでのうた~あの日、あの頃、あの場面をたどって~」(編曲:北川昇)を、米屋陽也さん(4年)の指揮 村田雅之さんのピアノで演奏。誰もが幼少期や青春期に親しんだ思い出の歌の数々を、約40人のメンバーがユーモラスに、情感豊かに歌い上げ、大きな拍手を受けました。

ワセグリのステージは、冒頭から「森のくまさん」で、「ワセダベア」の着ぐるみ、子どものコスプレが登場してコミカルにスタート。振り付けも入れて、お遊戯会や運動会の風景を再現して「歌えバンバン」「ゴーゴーゴー」を歌ったあと、合唱コンクールの設定で「COSMOS」と合唱曲「信じる」(松下耕作曲)を演奏。最後は卒業式を模して、圧倒的な声量で「旅立ちの日に」を歌って締めくくりました。

最後の六大学合同ステージは男声合唱組曲「IN TERRA PAX 地に平和を」。作曲者の荻久保和明先生の指揮、前田勝則氏のピアノで、100人を超すメンバーが大音量と重厚なハーモニーで壮大な〝荻久保ワールド〟を描き出し、演奏後、ひときわ大きな拍手が起こりました。アンコールは、2023年のワセグリ定期演奏会で初演された荻久保先生編曲のピアノ伴奏版「鷗」(木下牧子作曲)。先生の情熱的な指揮とエレガントなピアノの音色で、深い余韻を残しつつ終演となりました。

今回の六連は3年ぶりに都区部での開催となり、各団のオンステ人数は早稲田42人▽慶應31人▽明治17人▽東大11人▽立教9人▽法政12人(他大学を含む)。新型コロナウイルス禍から少しずつ回復しています。合同ステージのオンステ人数も久々に100人を超えました。

ワセグリは6月22日(日)の第74回東西四大学合唱演奏会(すみだトリフォニーホール大ホール、18時開演)では、男声合唱とピアノのための組曲「夢の意味」(作詩:林望、作曲:上田真樹)を、相澤直人氏の指揮、作曲者の上田先生のピアノで演奏します。

 

《第74回東京六大学合唱連盟定期演奏会》
1.明治大学グリークラブ
無伴奏男声合唱のための「あしたうまれる」
“白いうた 青いうた”より
詞:谷川雁 作・編曲:新実徳英
指揮:佐藤賢太郎

2.慶應義塾ワグネル・ソサィエティー男声合唱団
合唱のためのコンポジション 第6番
「男声合唱のためのコンポジション」「居処」
作曲:間宮芳生 指揮:福永一博

3.東京大学音楽部合唱団コールアカデミー
~パレストリーナ生誕500年を祝して~

「アヴェマリア」「天使ミサ」「我ら御身を崇めん」
作曲:Giovanni Pierluigi da Palestrina
指揮:奥村泰憲

4.立教大学グリークラブ
男声合唱組曲「雨」
作曲:多田武彦  指揮:髙坂徹

5.法政大学アリオンコール
男声合唱組曲「そのあと」
作詩:谷川俊太郎 作曲:上田真樹
指揮:新堂大知(学生)

6.早稲田大学グリークラブ
「おもいでのうた」
~あの日、あの頃、あの場面をたどって~
編曲:北川昇
指揮:米屋陽也(学生) ピアノ:村田雅之

 六大学合同ステージ
男声合唱組曲「IN TERRA PAX 地に平和を」
作詩:鶴見正夫 作曲・指揮:荻久保和明
ピアノ:前田勝則