ワセグリのOB・現役が参加している合唱団お江戸コラリアーずの第24回演奏会が8月3日、和光市民文化センター・サンアゼリア大ホールで開催されました。山脇卓也さん(H10卒)と村田雅之さんの指揮で、50人余りのメンバーが現代の邦人作曲家による3つの組曲を重厚に、ドラマチックに歌い上げました。
山脇さんの指揮で、第1ステージの「音楽家の友への5つの詩」(信長貴富作曲)は、「社会から疎外・抑圧された人間の心象」(信長氏)から希望につながる音楽を紡ぎ出しました。
第2ステージの「二つの祈りの音楽」(松本望作曲)は、宗左近の詩とミサの典礼文を組み合わせて、生と死、嘆きや怒りから「永遠の光」という崇高な祈りに昇華させる合唱に、松元博志、渡辺研一郎の両氏による美しいピアノの連弾が彩りを添えました。深い余韻を残して演奏が終わり、10秒近い沈黙の後、大きな拍手が起こりました。
第3ステージは、おえコラの演奏会に合わせて楽譜が出版された「始原の蛇」(森山至貴作曲)。詩人・俳人の高岡修氏の現代社会を問い直す3篇の詩によるスリリングな曲を、村田さんの指揮、渡辺研一郎氏の超絶技巧のピアノに乗って、壮絶なドラマを描き出しました。会場から「ブラボー!」の声が何度もかかり、来場していた作曲者の森山氏からも大きな拍手が贈られました。
第4ステージは外国語曲のアラカルトステージ。グリーグの「Sangerhilsen(歌い手の挨拶)」、スコットランド民謡「Loch Lomond」などを演奏し、最後はインドの「Jai Ho」を打楽器伴奏と振付も入れて歌ってフィナーレとなりました。
アンコールは、昨年死去した谷川俊太郎氏の詩による「静かな雨の夜に」(松下耕作曲)、男声合唱組曲「風に鳴る笛」より「未来」(高嶋みどり作曲)の2曲を歌って、終演しました。