バーバーショップ国際大会に出場~日本の団体で初の快挙

阿久津拓也(H29卒)

私が所属するコーラスグループ「The Lockers」が7月、米国コロラド州で開かれたバーバーショップの国際大会に、日本のグループとして初めて出場しました。

我々は昨年8月、日本で初めて開催されたバーバーショップの全国大会(横浜みなとみらいホール)で優勝。バーバーショップ・ハーモニー・ソサィエティー(BHS)から2025年の国際大会に招待されました。その後、猛練習を重ねて、BHSの国際大会が開かれる米コロラド州デンバーに乗り込みました。

コンテスト会場での筆者

合唱コンテストでは、指揮者を含む36名で「I Want You To Want Me」「Tomorrow Is Promised To No One」の2曲を披露しました。会場となった5000人収容のコロラド・コンベンションセンターでは、演奏前から登場と同時にスタンディングオベーション、演奏後にも再び大きな拍手と喝采を浴びるなど、日本からの初出場とは思えないほどの歓迎ぶりでした。

音楽性、パフォーマンス、歌唱の3つのカテゴリーで採点される審査結果は出場39団体中35位という成績でしたが、総合スコアは100点満点で80点を超えており、初出場としては上々の成果でした。昨年の国内大会からは8ポイントのスコア向上を記録し、今回出場した全団体の中で最も得点を伸ばしたチームとなりました。現地では、国際大会の審査員資格を持つ指導者や、演奏曲のアレンジャーから直接コーチングを受ける機会にも恵まれ、技術面でも大きな成長を実感しました。

渡米前は、「日本からの出場がどう受け取られるのか」「場違いに思われないか」といった不安も正直ありました。しかし実際に現地に足を運ぶと、現地の人々は非常に温かく、心から歓迎してくれていると感じました。演奏を終えた後、会場周辺を歩いているだけで「Lockers?」と声をかけられることも多く、多くの人に私たちの存在が届いていたことを実感しました。

観光で立ち寄ったレッドロック野外劇場

今回の滞在では、Airbnbで一軒家を借り、Lockersのメンバーと4人で共同生活を送りました。生活は完全に自炊スタイルで、現地のスーパーマーケットを利用しながらアメリカの食文化にも触れることができました。街の雰囲気や自然の風景など、観光も含めて多くの新しい経験を得ることができました。

今後の抱負としては、まず日本国内においてバーバーショップという音楽の魅力をさらに広め、多くの人々にその楽しさを知ってもらうこと。そして、今後も国際大会に出場する機会があれば、より高い順位を目指し、世界の舞台でも通用するグループへと成長していくことを目標としています。