指揮者、ヴォーカルアンサンブルで活躍する佐藤拓さん(H15卒)が6月、合唱指揮者の田中エミさんと結婚されました。「同い年の同業者」(佐藤さん)の結婚で、お二人の幸せとともに、今後益々の活躍をお祈りしたいと思います。
6月23日に二人で婚姻届を提出。新型コロナウイルスの感染拡大に配慮して、披露宴などは見送ったものの、10月3日に佐藤さんの故郷、岩手県一関市の日本基督教団一関教会(国指定重要文化財)で結婚式を挙げる予定です。式中の讃美歌で、二人の合唱団関係者によるリモート合唱を計画しているそうです。
佐藤さんによると、出会ったのは2017年の冬、付き合い始めたのは19年10月。「スピード婚のようにも見えますが、最初から『この人しかいない』と感じた、人生でただ一人の人で、結婚はごく自然のことのように進みました。若くはありませんが、結婚生活はまだ新米! 夫婦ともども、ご指導ご鞭撻、ご声援の程よろしくお願いします」と話しています。
新婦のエミさんは福島県出身で、会津女子高校から国立音楽大学に進学。松下耕氏、栗山文昭氏らに師事し、12年の「TOKYO CANTAT 第3回若い指揮者のための合唱指揮コンクール」で1位・ノルウェースカラシップ賞を受賞しました。現在はコール・アザレア(神奈川県茅ヶ崎市)、フレーベル少年合唱団(東京) などで指揮者として活躍しています。
二人をよく知る指揮者の山脇卓也さん(H10卒)は「エミさんは才能豊かな音楽人で、まっすぐ合唱に取り組む意思を感じさせる視線が素敵な女性。お二人が支え合いながら、素晴らしい音楽を発信してくれることを期待しています」と祝福しています。 (編集部)
☆☆☆…お二人は、東京都の芸術家支援プログラム「アートにエールを!」に応募した共演動画を公開しています。是非ご覧ください。
https://cheerforart.jp/detail/4357
支え合い、素晴らしい音楽発信を
合唱指揮者 山脇 卓也(H10卒)
拓くん、エミさんご結婚おめでとう。心からお祝い申し上げます。
佐藤拓くんについては、たびたび稲門グリークラブを指揮されていますので皆様よくご存知と思います。アンサンブル歌手、指揮者として大活躍中の拓くんですが、そのお相手となったのがエミさん。実は、第3回「若い指揮者のための合唱指揮コンクール」で第1位を受賞された大変素晴らしい合唱指揮者なのです。また、栗山文昭先生のもとで長年団員として、また団内指揮者として勉強され、また時にはピアニストという一面もあるという才能豊かな音楽人です。実は、拓くんと出会うより前に、私はエミさんと同じ合唱団のメンバーとして出会っておりまして、また師事している指揮の先生が同じだったりと仲の良い友達なのです。
そんな彼女から、あるとき突然「山脇さんの後輩さんとお付き合いすることになりました」というメッセージが届き、、、誰だろうと思い、当てずっぽうで「拓?」と返すと「はい」と。何かのレコーディングの仕事でたまたま一緒になったとかで、いやもうよく知っている二人がくっついてびっくりびっくり。その後、拓くんに「エミさんを幸せにする覚悟はあるのかね!?」と冗談混じりに聞いたら「あります!」と即答が返ってきてこれまたびっくりびっくり。たしかにこの二人ならお似合いだわなぁ、と深く深く納得したのでした。
福島県会津のご出身でずっと合唱を営みとされていたエミさん。素晴らしい歌い手で、まっすぐ合唱に取り組む意思を感じさせる視線が素敵な女性です。感銘を受けたのが、上記の合唱指揮コンクールの予選でのこと。課されたは、課題曲をモデル合唱団と15分間のレッスンをするという内容でした。冒頭からしばらくモデル合唱団とうまく噛み合わない時間が続いたのですが、ある瞬間に一気に自分の方へ音楽を手繰り寄せ、素晴らしい音楽を聞かせて見事に決勝進出を決めたのでした。外見は小柄で可愛い印象ですが、外見からは想像できない音楽家として芯の強さを感じさせられたことを思い出します。そんな内に持っている強さに拓くんも惹かれたのではないでしょうか。
こんな世の中ではありますが、お二人がそれぞれを支えあいながら素晴らしい音楽を発信してくれることを期待しています。(夫婦で稲門グリーのステージというのもあるかもしれませんね!)