コール77さよなら公演 活動は継続、ギネス申請へ

メンバー全員が米寿で、世界最高齢男声合唱団を名乗る「コール77(ナナ)」が3月23日、さよならコンサートを川崎市で開いた。指揮者の澤登典夫さん(S27卒)は「単独の演奏会はこれで最後だが、これからも活動を続けていく」と宣言。団の関係者はギネスブックに登録申請する準備を始めた。
川崎市麻生区の新百合トウェンティワンホールで開いた演奏会には、澤登さんを含めて19人がオンステ。「江田島健児の歌」「音戸の舟唄」「ふるさと」などの愛唱曲を披露した。ピアノ伴奏の名倉扶季さんの友人の伊津野志保さん、澤登さんの夫人のいとこの子にあたる太田尚見さんのソプラノ独唱が花を添えた。
最後は全員が白地に黒線が2本入った艦内帽をかぶり、「海ゆかば」「遥かな友に」「蛍の光」を歌って締めくくった。
団名を海軍兵学校77期からとった「同期の桜」の合唱団は1996年、メンバーがサラリーマン生活を終えて余裕ができたのを機に、18人で結成した。当初「楽譜が何とか読めるのは6人だけだった」(澤登さん)が、毎月2回の猛練習、兵学校で培った団結力で力をつけていった。最盛期には団員が約40人に増え、「シニアコーラスフェスティバル」や「シニアコーラス交歓会」で何度も入賞。米米クラブの元メンバー、ジェームス小野田さんが歌う「親娘だよ」のバックコーラスでCDデビューも果たした。
澤登さんは「毎回『これで最後』という気持ちで演奏してきた。でも、私が生きている限りやろうという方針で、皆一致している」と話す。現在は11月の磯部俶生誕100周年記念演奏会に向けた練習に励みながら、ギネス申請の行方を楽しみにしている。
杉野耕一(S59卒)

全員米寿の「世界最高齢男声合唱団」