【音楽リレー評論】敬遠される大学女声合唱団~新たな団誕生の流れに期待


 山脇 卓也(H10卒、合唱指揮者)

昨年春、第33回四大学女声合唱連盟定期演奏会の合同ステージに客演する機会がありました。各合唱団ともとてもレベルが高く、趣向を凝らした邦人作品からイギリス、北欧の作品までそれぞれの特色を生かしたレパートリーを高い水準で演奏しました。
合同ステージも、少し難しい作品(女声合唱とピアノのための「百年後」/作曲:信長貴富)だったのですが、四大学合同70人という規模を十分に生かした良い演奏ができました。お聞きいただいた方々からも良い反応をいただくことができたのを覚えています。
ただ、そこで少し残念なことがありました。それは人数の減少です。特に、我々と関係の深い日本女子大学合唱団。人数が8人で、しかも7人は4年生というかなり危ない状況でした(幸い今年度、多くの新入生が入った模様です)。共立はもともと多くはないので横ばいですが、やはり10人に満たない人数です。
ちなみに、私が学生のころ(1997年)は日本女子、立教、共立の3大学で96人。前回四女連を指揮した時(2011年)は4大学(三大学+慶應)で90名、そして今回が70名ちょっと。もちろん昨今の就職活動時期の前倒しもあって、オンステできなかった人もいたのですが、全体で10名程度の減少と、少しさびしいことになっています。
そもそも、大学女声合唱団が成り立ちにくい理由として、勉学が忙しくなっているという事情があります。通常の講義に加えて、公務員や教員などの資格試験講座などが実施され、下手をすると講義が朝から夜まで、また平日で収まらずに土曜日まで及ぶことがあります。その中で、週3回も練習がある合唱団は敬遠されてしまうようです。
こうした流れから、店じまいをする女声合唱団も多くあり、四女連以外では、大妻、学習院は残っているものの、白百合、上智、津田塾など多くの大学女声合唱団の名前を見なくなりました。
とはいえ、新しい流れも出てきています。10年ほど前、東大コールアカデミーの働きかけで東京大学音楽部女声合唱団コーロ・レティツィアが誕生し、元気に活動を続けています。関西学院グリークラブも女声部(ウィメンズ・グリークラブ)を創設しました。
そして昨年春、早稲田にも数十年ぶりに早稲田大学女声合唱団が誕生し、活動を開始しました。私もサークル顧問という立場で、お手伝いをさせてもらっています。どこかで皆さんに聞いていただけるようがんばりますので、こちらも応援をよろしくお願いいたします。