OB会、現役と幹部会合~コロナ禍で積極支援を約束

早稲田大学グリークラブOB会は8月10日、現役グリークラブと幹部会合を開き、新型コロナウイルスの感染拡大で活動が大幅に制限されている現役グリーの活動や支援策について意見交換した。OB会は現役の演奏会などの活動に対し、積極的に支援する意向を表明。現役は12月28日(月)の第68回定期演奏会(府中の森芸術劇場どりーむホール)開催に向け、全日本合唱連盟の「合唱活動における新型コロナウイルス感染症拡大防止のガイドライン」をさらに強化した独自のガイドラインを策定して、8月下旬から練習を再開する方針を示した。

ワセグリOB会と現役グリーの幹部会合(8月10日、早稲田奉仕園)

早稲田奉仕園セミナーハウスで開いた幹部会合には、OB会から柿沼郭会長(S53卒)と佐々木豊幹事長(S59卒)、木村寛之(S53卒)、井上靖夫(S56卒)の両副幹事長、現役からは田爪創太朗部長、床坊太郎・学生指揮者、村上元基・演奏会マネージャー、山田雄介・合宿マネージャーの計8人が出席した。

OB会の柿沼会長は「我々は何とか現役の力になりたいという気持ちでいっぱいだ。どのような支援が必要か、遠慮なく言ってもらい、君たちがぜひやりたいというスタンスを貫いて欲しい」と呼びかけた。

現役、定演開催へ独自ガイドライン策定へ

現役グリーの田爪創太朗部長

現役からは当面の活動について、コロナの影響で9月に延期した第69回東京六大学合唱連盟定期演奏会の中止が決まったのに続き、10月に延期した第69回東西四大学合唱演奏会(関西開催)も中止となる公算が大きいと報告。合唱活動に関する独自のガイドラインを策定したうえで、8月24日から試験的に練習を再開し、9月から本格的な練習を始める。ただ、毎年、群馬県北軽井沢の石田観光農園で行っている夏合宿は中止する。コロナ禍で十分にできなかった新人勧誘活動については、「現在12~13人が興味を持ってくれている」という。

学生指揮者の床坊太郎さん

12月の定演は、2000人収容できる会場の客席を半分の1000席にして、感染防止対策に万全を期して開催する。学生指揮者の床坊さんは「合唱は今、一般の目から避けられている。これ以上出来ないというくらいのガイドラインを用意して演奏会がやれれば、合唱への信頼を取り戻せる」と話した。

現役からは、今後の経済的な不安要因として①定演の入場者数を半分にすることで収入が減り、部員のオンステ料負担が大きくなる②大学の教室が練習場に使えず、施設利用料が大幅に増加する③予定していた稲門会や帝国ホテルなどの特ステが中止になり、100万円以上の収入が見込めなくなった――などが挙げられた。OB会と現役グリーは今後も協議を重ねて、具体的な支援策を検討していく。