栗川治さんと安宅望さんが博士学位取得

早稲田大学グリークラブ昭和57年卒の栗川治さんと安宅望さんが、立命館大学大学院で博士学位を取得しました。お二人はワセグリ、第一文学部の同期で、ともに還暦を過ぎても研究を続けて手にされた栄誉に、心から拍手を送りたいと思います。

博士学位授与式に出席した栗川治さん㊧と安宅望さん

栗川さんは視覚障害を抱えながら新潟県で教員を務め、2018年に立命館の大学院先端総合学術研究科に入学しました。博士論文「日本障害教員運動史-『能力の社会モデル』の視座からの『異在労働同一賃金』の展望」は、大学の助成も受けて、今秋をめどに書籍として出版する準備を進めています。4月からは日本学術振興会特別研究員PDとして、同志社大学で研究を続行。新潟と京都を行き来する生活がまだまだ続きます。

一方、安宅さんの博士論文は「近世奈良における歴史的文化情報の成立と変遷」。奈良時代から続く奈良の仏像や寺院をめぐる言説が、江戸時代までにどのように変化して、江戸時代の「知のスタンダード」となっていったかを探りました。

安宅さんは2014年に会社を早期退職して、18年に早稲田大学大学院文学研究科美術史学コース修士課程を修了。20年に立命館の大学院文学研究科行動文化情報学専攻博士課程後期課程に入学し、研究を続けてきました。

3月23日、学位授与式が同大の朱雀キャンパスで行われ、お二人はそろって記念撮影。夜には両夫妻4人が京都市内のレストランでお祝いの席を持ちました。