第10回東京六大学OB合唱連盟演奏会が8月11日、東京芸術劇場で開催された。早稲田大学グリークラブOB会の稲門グリークラブは男声合唱組曲「IN TERRA PAX 地に平和を」(作詞・鶴見正夫、作曲・荻久保和明)を、松井慶太氏の指揮、前田勝則氏のピアノで演奏。戦争の悲惨さ、祷りの心を情感豊かに歌い上げ、好評を博した。
稲門グリーのオンステメンバーは57人。このうち平成以降の卒団者は22人と、6団体で群を抜く多さで、平成20年代卒も15人いて、大幅な若返りをアピールした。
稲門グリーはステージの中央前方にテナー系を配置し、それを後方から取り囲むようにベース系を並べるフォーメーションを組んだ。松井、前田両氏の流麗な指揮、ピアノに乗って、独特の「荻久保ワールド」を鮮やかに表現した。
今回のOB六連は、立教と法政が6年ぶり2度目の合同演奏となり、単独は5ステージとなった。合同演奏は昨年12月に亡くなられた作曲家の多田武彦氏をしのんで、多田氏の男声合唱組曲「柳河風俗詩」から「柳河」を、多田氏の高校の先輩にあたる田中信昭氏の指揮で演奏。最後は六大学の校歌を全体で歌って閉幕した。
稲門グリーは今回のOB六連にあたって、演奏曲や指揮者の選定の段階から、若手の勧誘に主眼を置いて準備してきた。その結果、本番は平成卒世代が多数参加して、演奏の質とともに大きな成果があったといえそうだ。
【稲門グリークラブ オンステメンバー】
【Top tenor】
関 孟重(S44卒)、斎藤 利美(S45卒)、日和佐省一(S46卒)、坂田 耕治(S55卒)
井上 靖夫(S56卒)、金子 真(S57卒)、平田 耕造(S57卒)、沼野 光重(S59卒)
束原 浩二(S61卒)、小川 徹(S63卒)、三好 駿(H23卒)、奥村 恒(H29卒)
【Second tenor】
高垣 健(S46卒)、槙 信人(S48卒)、松沢 敏文(S51卒)、山本 正洋(S57卒)
伊藤 直久(S62卒)、山内 隆史(H03卒)、近田 修一(H06卒)、鈴木 秀和(H23卒)
徳増 祐基(H24卒)、大海 修平(H30卒)
【Baritone】
徳田 浩(S31卒)、佐久間裕一(S49卒)、近藤 芳明(S52卒)、大部 孝広(S54卒)
平賀 英彦(S56卒)、佐久間宰士(S63卒)、津久井竜一(H01卒)、西澤 知彦(H01卒)
松井 修平(H02卒)、濱野 将廉(H14卒)、東松 寛之(H24卒)、大原 拓郎(H25卒)
阿久津拓也(H29卒)、桐原 弘亘(H30卒)
【Bass】
辻田 行男(S37卒)、清水 卓爾(S40卒)、和田 清(S42卒)、川島 基成(S48卒)
森山 耕一(S48卒)、北尾 直樹(S49卒)、高田 勝郎(S49卒)、福島 敬(S55卒)
山崎 哲(S56卒)、阿部 滋(S57卒)、坪井 達也(S57卒)、森田 昌宏(S57卒)
小林 幹郎(S60卒)、尾崎 宏彦(S61卒)、三浦 信(H06卒)、田尻 大樹(H23卒)
内村 駿介(H24卒)、望月 俊(H24卒)、勝田 啓一(H27卒)、横田 龍輝(H28卒)
小林 昌司(H29卒)
幅広い年齢層が結集 ステージに若手の発案反映
早稲田大学グリークラブOB会・OB六連実行委員長 井上靖夫(S56卒)
OB六連にご参加いただいたみなさま、お疲れ様でした。また、当日、東京芸術劇場にご来場いただいたOBのみなさま、ありがとうございました。ご来場いただいた方々のご意見を伺うと、稲門グリークラブの演奏の評判は、総じて上々だったようです。中には『早稲田の一人勝ち』というありがたい評価も聞こえて来て、昨年のOB四連のリベンジを果たせたのでは、と内心ホッとしております。
今回の参加者は昭和31年卒から平成30年卒まで、還暦(60年)を超える幅広い年齢差のOBのみなさんにお集まりいただいたことと、平成20年代卒の若手OBが全パートに揃い総勢15名を数えたことが大きな特徴です。
OB六連やOB四連のたびに毎回結成される「稲門グリークラブ」は、2015年のOB四連で佐藤拓さん(H15卒)が「Song of Departure」を取り上げて以来、平成20年以降卒の若手OBの参加が年々増える傾向にはありましたが、いよいよ、その流れが本流となってきたことを実感しています。是非この流れを来年以降にも繋げていくことができればと思っています。
実は、今回のOB六連も、来年のOB四連も、指揮者の起用および選曲はいずれも平成卒の若手OBの発案を現実化したものです。
若手OBのみなさま、早稲グリOB会や傘下団体の演奏活動に是非ご参加ください! そして、忌憚のないご意見やご提案をどんどんお出しください! お待ちしています。