【2023稲門祭】古関裕而名曲集 高らかに

早稲田大学の卒業生らが集う「2023稲門祭」が10月22日、同大早稲田キャンパスで開かれました。グリークラブOB会などが参加して、大隈講堂で特別企画「古関裕而名曲集~永遠の応援歌~」が披露され、参加メンバーは「紺碧の空」「ひかる青雲」などの古関作品を高らかに歌い上げました。

向川原さんの指揮で、出演者全員で「栄冠は君に輝く」を演奏

稲門音楽祭の特別企画は「スポーツショー行進曲」の吹奏楽で開幕。柿沼郭さん(S53卒)が司会進行を務め、1964年東京五輪のファンファーレ、オリンピック・マーチが演奏された後、グリーOB会の約40人が向川原愼一さん(S48卒)の指揮で「紺碧の空」「ひかる青雲」を歌いました。

このあとグリーOB会がお世話になっている佐藤美佳さんが「暁に祈る」「若鷲の歌」をピアノ演奏。それに柿沼さんのナレーションが重なり、戦時下の古関の苦悩を描き出す印象的なシーンを作り上げました。

その後、向川原さんが編曲した「長崎の鐘」を早混稲門会、山﨑千聖さんが編曲した「闘魂こめて」(読売ジャイアンツ球団歌)と「六甲おろし」(阪神タイガースの歌)をグリーOB会が合唱しました。最後はグリーなどの合唱団、吹奏楽の全員で「栄冠は君に輝く」「紺碧の空」を演奏し、聴衆から万雷の拍手を受けて閉幕しました。

グリーOB会は単独で「紺碧の空」「闘魂こめて」「六甲おろし」などを演奏しました

古関作品の特別企画は20年の稲門祭に向けて、グリーOB会が中心になって企画しましたが、新型コロナウイルスの感染拡大で中止となり、今回4年越しで実現しました。

編曲・指揮を担当した向川原さんは演奏後、「3年前から延び延びになっていたが、(運営責任者の)山本広士さん(S55卒)の執念が実った。思った通り、皆さんは良い演奏をしてくださった。私も大隈講堂で演奏したのは初めてで、感慨深かった」と話していました。

古関裕而(1909~89)は昭和期の作曲家で、戦前・戦中・戦後にわたって、人々を元気づける多くの曲を作曲しました。20年のNHKの連続テレビ小説「エール」で再び脚光を浴び、23年には野球殿堂博物館から顕彰者(特別表彰部門)に選出され、「野球殿堂」入りを果たしました。

稲門音楽祭でも愛唱曲を披露

グリーOB会は同日夕、10号館の大教室で開かれた稲門音楽祭にも出演しました。OB会は一番最後に登場し、それまで司会進行をしていた柿沼郭さんが歌に加わりました。山脇卓也さん(H10卒)の指揮、佐々木豊さん(S59卒)のMCで、30人近くのメンバーが早稲田大学校歌、「紺碧の空」「遙かな友に」「いざ起て戦人よ」「早稲田の栄光」の5曲を歌い、大きな拍手を受けました。