日本女子大学合唱団に入ってみたら、物凄いおまけ付きで、びっくりポン!だったお話です。男声合唱を初めてまともに喰らってから、ずっと当たり前のようにワセグリが隣にいて……。すぐに男声に魅了されてしまった私は女子校、女子大と女声合唱に勤しんでいたはずなのに、気がつけばしっかりグリー化!?
飲んでは朝帰り、時にはグリーメンの下宿に転がり込んで雑魚寝……。酒と歌と合唱談義の渦中に身を投じ、男声合唱の荒波を泳ぐ術を得て共に大海へ……。どこまでも広く碧く深い、その感触を心ゆくまで楽しみ始めた頃には、すっかり男気溢れる学生指揮者となっておりましたとさ。めでたし、めで…たいのかっ!?
しかし幸いにも女扱いなど一切されず、それでいて、とても紳士的、かつ真摯に真剣に自由に、皆様と共有したかけがえのない時間は、学生指揮者として、さらには合唱指揮者として、今でも私の初心そのもの! 叱咤激励しつつ、快く仲間に入れてくださった同期はじめOB諸兄に厚く感謝申し上げます。
福永陽一郎氏ら名だたる指揮者など共演者も、もちろん魅力的な方ばかりで、作品と演者の魅力を余すところなく発信するパフォーマンスの見事さに感服。
「嗚呼、男に生まれりゃよかった!!」と、本気で男声合唱に想いを募らせ、師匠の北村協一氏の下、とうとう上智大学グリークラブOB合唱団SVEの定演で、久邇之宜氏のピアノに導かれ、幸運にも男声合唱デビュー! ワセグリがキッカケのたくさんのめぐり逢いにより、平成の幕明けと共に、私の指揮者人生も開幕と相成りました。そして令和を迎えた今もなお、男声への愉悦と羨望は飽くなき欲求の塊なのです。
歌への想像力は即ち生きる力……。高校時代から薄々理解してはいましたが、合唱を続けて歳を重ねて超実感! 進取の精神&久遠の理想を胸に光射す更なる高みへ、これからも皆様と共に…歌うことは生きること……。早稲田魂、万歳!
(群馬県高崎市出身)